こんにちは。
おざりんです^^
関東地方は、ほとんど空梅雨のままに、梅雨明けしました。
現在は湿度も多く、体調を崩しやすい状態になっています。
年々暑さが厳しくなっているので、
けがをしている身には辛いですね。
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さて、今回は、
交通事故の「逸失利益」(いっしつりえき)について、
お話したいと思います。
交通事故で、症状固定し、後遺障害が認定されると、
「逸失利益」を考えることになります。
1.「逸失利益」とは
“身体に残した障害による労働能力の減少で、将来発生するであろう収入減”
のことです。
(国土交通省のサイトより)
https://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/04relief/jibai/payment.html
たとえば、交通事故で片腕や片足を切断したり、死亡してしまったとします。
そうなると、事故前に比べて、けがをした人の労働能力が減少したり、
死亡してしまったことで、労働能力が無になってしまいます。
事故に遭ったことで、
「事故に遭わなければ本来は得られるはずであったのに、
事故に遭ったことで得られなくなった利益」
が逸失利益です。
逸失利益には、
・後遺症逸失利益
・死亡逸失利益
があります。
今回は、後遺症逸失利益についてお話します。
2.逸失利益・私の場合
私は後遺障害14級9号が認定されました。
交通事故での逸失利益は、
後遺障害の症状固定時から67歳までの期間を想定します。
私の場合、症状固定年齢は41歳でしたので、
67歳-41歳=26年間
が、逸失利益の損失期間に当たります。
では、示談では、26年分の逸失利益を要求できるのでしょうか?
答えは「いいえ」です。
逸失利益は、後遺障害の等級や個人の状態によって異なります。
特に、わたしのような「頚椎捻挫」などの
いわゆる「むちうち」とよばれる症状では、
「5年」が一般的です。
私の場合、最終的な示談書を弁護士からもらわなかったので、
逸失利益がどのくらいだったのか、正確な金額は分かりませんが、
おそらく「5年」で計算したと思います。
3.逸失利益の具体的な計算方法
基礎収入 × 後遺症による労働能力喪失率 × ライプニッツ係数
で計算します。
聞きなれない言葉ばかりですが、
<基礎収入>
「被害者が交通事故に遭う前の収入」
です。
一定の収入がある人、
つまり、サラリーマンや自営業の方は、
前年度の収入から勘案します。
しかし、
専業主婦や学生などは、目に見える収入がないので、
平均的な賃金を用いて計算します。
それが「賃金センサス」と呼ばれる算定基準で、
毎年厚生労働省から「賃金構造基本統計調査」が出されます。
この資料を元に、基礎収入を出します。
サラリーマンや自営業者でも、
収入が賃金センサスより低いことが証明できれば、
賃金センサスの適用が可能でしょう。
<後遺症による労働能力喪失率>
14級9号は、「5パーセント」の利益損失が出ると考えるのが一般的です。
認定された等級によって、利益の損失幅が違います。
14級 5パーセント
13級 9パーセント
12級 14パーセント
・
・
・
1級 100パーセント
です。
<ライプニッツ係数>
ライプニッツという人が考案した係数です。
逸失利益は、示談の時に一括で支払われるため、
年や月ごとの中間利息を控除する必要があります。
14級の場合は、4.3295となります。
あまり難しく考えないで、
等級ごとに係数が違うのだ、という認識でいいです。
上記をすべてかけあわせて、「逸失利益」を算出します。
4.終わりに
逸失利益は、
後遺障害が認められたときに自賠責から自動的に出る金額とは違い、
個人個人の置かれている立場によって大きな差がでる金額です。
後遺障害が認定され、これからの生活が不安だ、という場合、
逸失利益を多くもらいたい気持ちがあると思います。
場合によっては、すべて希望通りになるかも知れませんが、
損害保険会社も利益追求の立場ですから、
ほぼ、何かを削ってくる場合があるでしょう。
ですので、
以前も書きましたが、示談をするときは、
「何を一番補償してほしいのか?」 をよく考えましょう。
治療費も、交通費も、慰謝料も、逸失利益も全部満額だしてほしい!
と欲張ると、示談が不調になります。
交渉する場合は、そのことを念頭においてくださいね。
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